デッドエンドの思い出

まだ実家にいる10代の頃。

夜、妹と私でどちらかの部屋に行っては一緒に布団に入っておしゃべりした。

幸せってなんだろうとか、叶えたい夢とか。


妹の夢は壮大で、夢というよりもう野望。妹には本当に成し遂げてしまいそうな強さがあって、ブレないまっすぐさがかっこいいなって思ってた。話を聞くのがすごくおもしろかった。


それに比べて私はいつも生ぬるい。日常のちょっとしたことに、あー幸せって思っていたい。以上!みたいな。


妹みたいにドラマチックなかんじが必要なのかもって焦ったこともあったんだけど、妹は私のことを否定せずに、お互い全然違うねって笑って聞いてくれた。


布団でおしゃべりしたあの時間を思い出して、ふと、自分のことをあまり深刻に受け止めすぎないほうがいいんじゃないかって思った。

そのためにも今の感情をちゃんと感じきって、いらないものはホイッと手放す、みたいな軽やかさを持っていたい。

心のうちを話せる人がいたら、それがやりやすいかもしれない。

子どもたちのそばにそういう人がいてほしいな。


って、よしもとばななさんの「デッドエンドの思い出」みたいなことを考えてた。大好きで何度も何度も読んでるんだけど、図々しくも主人公、私のことやん!めっちゃ思ってること言語化してくれてる!って思ってしまう。


今もやっぱり、日常のちょっとしたことに、あー幸せって思っていたいし、大切な人が苦しくときにそばにいられて、それ以外は一緒にヘラヘラ笑っていられたらいいなって思う✳